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賢所乗御車
京都で執り行われる大正天皇の即位御大礼に合わせ7号・8号・9号とともに企画・製作された、
世界中を探しても非常に類稀な「神様」をお乗せする為だけのもので、御料車のなかで唯一番号
を持たず、そのものずばり「賢所乗御車」という名称(略して「賢車」とも言う)で呼ばれる車両です。

外観は基本的に、同期の7・8・9号御料車に見られる装飾や錨金が施されていますが、
車体中央部にはご神体の出入用の観音式両開き戸が付き、とても特異な姿をしています。

室内は、中央部に良質の檜による総白木神殿造りの賢所奉安室があり、
その両隣はそれぞれ3室づつに仕切られた掌典室で、神事用の諸道具なども置かれています。

こういった車両が生まれた背景として、
皇室に於いてご神体は天皇陛下よりも格上(神様)ですので、
陛下の乗御車両に同乗させる事は出来ないといった、取扱い上の事情があったようです。

この車両は大正の御大礼のほか、昭和天皇の御大礼の際にも使用されています。

仮画像(不許複製)
用途 : ・御神体移送用
製造年 : 大正4年 製造所 : 新橋工場
(国鉄・大井工場)
形式 : 木製3軸車ボギー車 台車 : 3軸ボギー
外寸(mm) : 19608×2590×3778 自重 :
特記 ・製造費(予算):27,106円(現在の貨幣価値でおよそ3,200万円)
・大井工場に保管